認知症によるもの忘れ(3.高度)への対応法

更新日:2021/12/09

記事監修

高知大学 医学部 神経精神科学教室 教授
數井 裕光 先生

自発性の低下、意欲の低下などが進行してくるため、物事への関心が薄くなって、同じことを何度も訊くことも少なくなってこられます。
その結果、全体としては記憶障害が目立たなくなる傾向があります。
アルツハイマー型認知症では、後期になると記憶はさらに不確かになり、もはや昔のこともあまりお話しされなくなります。
後期のレビー小体型認知症の方は、これまでさほど記憶障害が目立たなかった方でも、明らかな記憶の障害が見られるようになってきます。

対応法

快さを重視して

ご本人からの訴えも少なくなりますので、周囲の方が必要を察して介護することが大切になってきます。
お世話をするご家族のことも、場合によっては忘れてしまってわからなくなる可能性がありますが、その時々を快適に過ごしてもらえるように、にこやかに接してあげてください。
「気持ちいい」「おいしい」は、いつまでも残る感情です。お話しすることがなければ手を握ってあげるのもよいでしょう。あまりまじめな顔をしていると、怒っているように見えます。ニコニコすることを一番に心がけてください。

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