認知症によるパーキンソン症状への対応法

更新日:2021/12/09

記事監修

高知大学 医学部 神経精神科学教室 教授
數井 裕光 先生

パーキンソン症状とは

  • 筋肉がかたくなってこわばり、関節の曲げのばしがしにくくなったり
  • 動作がゆっくりになったり
  • 身体のバランスがとりにくくなったり
  • 何もしていない時に手や足、時には首がふるえたり

といった症状のことです。

また、表情が乏しくなり、まるで仮面をかぶったようになります。声が小さく、書いた字も小さくなっていきます。
意欲は低下し、考えるスピードも遅くなります。言葉もゆっくりで、質問してもなかなか答えが返ってこないという状態になります。

レビー小体型認知症ではこのパーキンソン症状をよく認めます。
パーキンソン症状が強くなってくると前かがみの姿勢で、手を振らずに、小さな歩幅で足を上げずに、歩くようになります。転倒しやすくもなります。
また、歩き始めの最初の一歩がなかなか前に出ないすくみ足や、歩き始めるとだんだん早くなり止まれないということもあります。さらにパーキンソン症状が強くなってくると、ご自分で歩行ができなくなり、車椅子を使われる方も増えてきます。

気になる症状がある方は、こちら

対応法

医師に相談

薬によって症状が出ていることがあります。また逆に、薬での治療が有効な場合もありますので、まずは医師に相談してみてください。

日常生活のなかで身体を動かす

日常生活のなかで、服を着たり脱いだり、掃除をしたり洗濯物を干したり、買い物に出かけたり、積極的に身体を動かしましょう。

体操などを無理のない範囲で

パーキンソン病の方のために工夫された体操があり、レビー小体型認知症の方にも有効です。ご本人が嫌がられないようなら、初期のうちから無理のない範囲で、疲れない程度に行ってみてはいかがでしょうか。詳しい内容は理学療法士にお尋ねください。

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