私の明るさと積極性を呼び戻してくれたのは、同じ思いでいる仲間と感情を共有できた交流会への参加でした。三重県在住 中川 誠治さん(67歳)

中川 誠治さん(67歳)

私がアルツハイマー型認知症と診断されたのは、4年前のことでした。今でこそ、率先してマリーンスポーツイベントを企画・参加し、ジャンボ太巻き寿司(恵方巻き)手作りイベントなどで仲間とふれあい、好きな服を選んで買い、自宅では声をかけながら金魚やサボテンの面倒をみ、時折ギターを弾くといった日々を過ごしていますが、診断されてからの1年間くらいは、『このままではいけない』と思いつつも、どうして良いのか分からず、家に引きこもっていました。

そんな時に、認知症の人と家族の会の人の誘いで「若年性認知症のつどい」に参加してジャンボ太巻き寿司を作りました。調理師の免許を持って喫茶店を経営していた経験から”板長”を任され、参加された皆さんをリードしつつ、庖丁も使わせてもらったことがきっかけとなり、料理への意欲を取り戻し、自宅でも料理をするようになりました。この経験がきっかけとなり、種々の交流会にも積極的に参加するようになり、三重県内にとどまらず、県外にまで出かけるようになりました。

交流会に参加するようになってからは、元来の外向的な性格もあってか、仲間とともにスポーツも楽しめるようになりました。小型船舶の免許を取得するほどのめり込んだマリーンスポーツの醍醐味も思い返し、年1 回の志摩海岸でのマリーンスポーツイベントの中心メンバーになって全国に声をかけています。さほど大きい反響は期待していなかったのですが、仙台や沖縄からもご参集頂き、励みを頂戴しています。

また、デイサービス事業所の方に相談し、「働く」、「社会に貢献」という充実感のため、フリーペーパーのポスティングに挑戦中です。足が素早く動かない時もありますが、根気よく付き合って下さるスタッフの方々に感謝しております。

今は、介護のデイサービスに週3 回、病院のデイケアに週1 回行っていますが、これも診断直後は、行ったり・行かなかったりでしたが、今は病院のデイケアで行われるペーパークラフト作りをとおした回想法にも取り組んでいます。

中川絵里子さん(認知症の人と家族の会三重県代表/ 中川誠治さんの奥様)のコメント

本人に安心感をもってもらえるような工夫を心がけています。例えば、薬をのんだ後は、からになったPTP 包装を小皿に残すようにすると、周囲の人間だけでなく、本人も服薬を確認できるので、安心感につながります。新幹線などで移動するときは、可能であれば、先頭車両の一番前の座席をとれば、トイレに行っても一人で戻って来られるので、本人の自信にもなります。本人が安心して過ごせる居場所の提供が重要です。私の活動を通して切実に感じていることは、一人でも多くの協力者が欲しいということです。

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