認知症による興奮と暴力行為への対応法
更新日:2021/12/09
記事監修
高知大学 医学部神経 精神科学教室 教授
數井 裕光 先生
些細なことで興奮したり、暴力をふるうことがあります。
周囲の方がご本人のためにせっかく介助の手を差し伸べても、それがうまく理解できずにかえって邪魔に思えたり、かっとなった感情を抑えられなくなったりするからです。
対応法
力で対抗しない
暴力をふるわれた時に、周りの方がつられて興奮したり、力で押さえつけたりすると、かえってご本人の興奮を増してしまうことがあります。
身の危険を感じた時には、その場をいったん離れましょう。
刃物などの危険物は遠ざけておきます。
注意をそらす手段をみつけましょう
ご本人のなじみの歌を歌いかけたり、別の興味ある活動に誘ったりするなどして、興奮の原因となっていることから、注意をそらしましょう。
日ごろからご本人が没頭できる作業(編み物やパズルなど)をみつけておくと役立ちます。
医師に相談を
物を壊したり暴力的になることが続いたり、あるいは患者さん自身に危険がおよぶ可能性がある場合には、早めに医師に相談してください。
この記事を見た人におすすめの記事