認知機能を維持させるポイント
うつ病への対応

更新日:2021/12/08

記事監修

九州大学病院 精神科神経科 診療准教授
小原 知之 先生

WHOガイドラインの推奨

うつ病は認知機能低下や認知症には関連があるものの、抗うつ薬の使用について科学的根拠が不十分であるとし、うつ病のガイドラインに従った対応を勧めています。

うつ病があるとアルツハイマー病のリスクが2.5倍高まる

こころの健康は脳の機能と関係しています。高齢者ではうつ症状が認知症の前触れである場合や、うつ状態が認知症のリスクになる場合があるため、注意が必要です1。うつ病の高齢者で認知機能障害の症状がみられることもあります2
うつ病と認知症の関連を示す報告は多く、ある研究では、うつ病と診断されたことがある人では、アルツハイマー病を発症するリスクが約2.5倍高いことが示されています3

積極的休養を心がけて

こころの健康を維持するには、まずはしっかりと休養をとること。十分に体を休めることで心身が回復し、ストレス解消も期待できます。休日にはリラックスできる時間を作ったり、仕事を忘れて趣味やスポーツを楽しむ「積極的休養」を取るよう心がけましょう。

質の良い睡眠も大切

日本の60歳以上の約3人に1人が睡眠の問題で悩んでいるとされています4。不眠はこころの健康にも悪影響を与えます。最近は、「時間」よりも「質」を高める睡眠習慣が推奨されるようになりました4。なかなか眠れず悩んでいる人、身体の疲れが取れない人などは、以下のヒントを参考にしてみてください。

睡眠の質を上げるヒント

ヒント1: 朝食を必ず食べる
ヒント2: 10分程度の昼寝を
ヒント3: 睡眠2時間前に入浴
ヒント4: 寝床でスマホやテレビは見ない

(参考文献)
1,日本うつ病学会『高齢者のうつ病治療ガイドライン2020』
https://www.secretariat.ne.jp/jsmd/iinkai/katsudou/data/guideline_20200713.pdf(最終閲覧日:2021年12月8日)
2,厚生労働省『疾病予防および健康に対する身体活動・運動の効用と実効性に関する要因』
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002q9dz-att/2r9852000002q9k7.pdf(最終閲覧日:2021年12月8日)
3,Sáiz-Vázquez O, et al. J Clin Med. 2021;10(9):1809.
4,厚生労働省e-ヘルスネット:不眠症
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-001.html(最終閲覧日:2021年12月8日)

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